10代のおじいちゃんの徘徊紀

自称「ユーモアと嘘に溢れたエッセイ」を書いていこうと思う。

節ブゥオォン

今日は節分ということで帰りに恵方巻きを買おうと思い、イイキブンに立ち寄った。

しかし握り飯ひとつ残っておらず、小生、特設コーナでもあるのだろうと店内を物色し始めた。

数時間ほど探し歩き回ったが、米粒ひとつ見つけることはできなかった。

さすがにもう帰ろうと、3.6特濃牛乳を手に取りレジへむかった。

支払いを済ませ店を出ようとした時、ふと先ほどの店員の奇妙な格好がフラッシュバックした。

小生、気になって振り向いてみると、そこには黄色と黒の縞模様のデニムを履いて、赤いタンクトップ姿の鬼がいた。

鬼は下を向いてぶつぶつと何かしゃべっていたので、小生、気味が悪くなって急いで店内から出ることにした。

おかしい、開かない。

いくら小生が影が薄いからといって自動ドアが開かないのはおかしい。

きっとあの鬼のせいに違い無いと思い、たまたまポケットの中に豆が入っていたので、「鬼は外」と恐怖混じりの大きな声で鬼に投げつけた。

内角高めのストレート、これは当たると小生は思った。

ブゥオォンといった効果音と共に目の前にいた鬼は消失していた。

小生、深く安堵し今度こそ店から出ようとすると、ガラス張りの窓の前にはあの鬼が立っていた。

もちろん、自動ドアも開かなかった。